日本ヘルスプロモーション学会第22回学術大会・総会
日本ヘルスプロモーション学会 第22回学術大会・総会
開催テーマ:「健康みいつけた!」
〜関係性の中で育むヘルスプロモーション〜
日本ヘルスプロモーション学会第22回学術大会・総会は、本年12月13日(土)と14日(日)の両日、千葉県印西市にある順天堂大学スポーツ健康科学部さくらキャンパスにて開催されます。本大会は私、順天堂大学先任准教授の長岡知が大会長を務め、同学部の大久保菜穂子先任准教授ならびに本学国際教養学部の鈴木美奈子准教授、三重大学医学部の中西唯公教授が事務局を担当いたします。
本大会のメインテーマは「健康みつけた!」~関係性の中で育むヘルスプロモーション~とさせていただきました。
近年、「VUCA(変動性・不確実性・複雑性・曖昧性)の時代」といわれて久しくなりました。気候変動による洪水や土砂災害だけではなく、東日本大震災や熊本地震、能登半島地震などの自然災害が多発し、新型コロナウイルス感染症の世界的流行は私たちの日時生活を一変させる健康危機に直面しました。この数十年間だけで私たちが全く予測不可能な変化の波が押し寄せています。
予測不可能な変化の波を乗り越え、私たちは改めて「人間」があらゆる「関係性」の中に生かされていることを実感しました。そして、人類にとって普遍的な価値である「健康・幸福(Well-being)とは何か」という「問い」に新たな価値を求める時代を迎えました。大きな災害・被害を乗り越え、立ち上がり、歩きだす道のりには、人と人とのつながりから生まれるエネルギーが原動力となったのです。新たな変化の波を乗り越え、持続可能な社会へと変革していく原動力は「人間力(関係性から生まれるエネルギー)」に他なりません。
昨年の第21回学術大会(帝京平成大学:森川洋大会長)では「一人ひとりが力を発揮できるヘルスプロモーション活動~社会構造と人間エージェンシーの視点から~」というテーマで開催されました。「エージェンシー(agency)」をキーワードに人は「自らの意思で行動を選択し、実行する能力」である「個(主体性)」に着目し、社会構造との関連性について皆さまと検討いたしました。今大会では「関係性」の中から育まれる、日常生活における健康(へルスプロモーション)・幸福(Well-being)をみなさんと見つけていきたいと思います。
本大会の会場校となる順天堂大学スポーツ健康科学部(旧:体育学部)は現在、順天堂大学名誉教授である島内憲夫先生のもとに集う研究者、現場実践者の皆様の手によって、1986年から始動した日本におけるヘルスプロモーション活動の礎を築き、理論的展開を牽引してきました。このような歴史のある本学において第22回学術大会が開催されることは、この上もない光栄を感じております。大会プログラムでは基調講演では京都大学医学研究科の近藤尚巳教授、特別講演として順天堂大学名誉教授の島内憲夫先生をお招き致しました。参加された皆様とこれからのヘルスプロモーション活動の未来図を描き、本大会がこれからの歴史を築く「道しるべ」となることを期待しています。
多くの会員の皆様が順天堂大学さくらキャンパスにお越し下さり、本学術大会・総会に積極的にご参加頂くことを心よりお待ち申し上げます。
2025年8月15日 日本ヘルスプロモーション学会
第22回学術大会長 長岡 知
